2007年 10月 21日
NHK木曜時代劇「風の果て」 |
うわ~~まさに「ザ・藤沢周平ワールド」
東北の貧しい藩の飢餓感とか寂寥感などが美しい映像や音楽と相まって
NHKお得意の正当派時代劇の重量感を感じさせますねぇ。
冒頭の佐藤浩市演じる桑山又左右衛門の老いた現在の姿は、
きっとバブル期に様々なものを犠牲にしながら無我夢中で働いた末に
やっと手に入れた管理職の座にいながら、今は今で苦悩するおじ様方の心をぐっと掴んだことでしょう。
そして若き日の上村隼太を演じるのは福士誠治くん
ありゃりゃ、佐藤浩市さんの若いころは、どちらかというと市之丞役の高岡蒼甫くんのほうがいいんじゃない?
と思いましたが
しょうゆ顔の爽やかな隼太が、年月を経ていかに苦み走ったソース顔の又左右衛門になってしまったのか。
その辺りをNHKがどうやって納得させてくれるのかも楽しみです。
ただし、ちょっと気になるのは全体的にテンポがまったりしすぎて暗すぎること。
そして、それに追い打ちを掛けるようなあのエンディングテーマ。いくらなんでも暗すぎ(爆)
藤沢周平の作品はどれもこんなものなんでしょうが(今回の原作は未読)
同じ暗さでも「蝉しぐれ」は、それを超える圧倒的な吸引力みたいなものが第1回からあったのですよね。
そういうものをちょっと期待してしまったのですが、それは今後に持ち越しというところでしょうか。
実は脚本担当の竹山洋氏・・・私、ちょっとこの方のオリジナルは苦手なんです。
オリジナルで書き下ろした大河「利家とまつ」と朝ドラ「天花」は両方とも全く受け付けられませんでした・・・
今回はオリジナルじゃないので大丈夫だと思いますが(笑)
すごく楽しめた前作の「居眠り磐音」は痛快娯楽時代劇だった分、
本作品も、暗さがあっても必ず光や癒しがないと・・・ちょっとキツイかなぁ。私の好みとしては。
まぁ、原作を読んでないのでいろいろ勝手なことを書いてしまいますが、
つまりはストーリーの先が楽しみなので見続けつもりであります。
by nekodeko_51
| 2007-10-21 07:36
| 時代劇&大河