どうなる、これからの歌舞伎 |
最近、いろんなブログで目にするんですが
中毒性の高い四大娯楽は
「宝塚 韓流 ジャニーズ 歌舞伎」
なんだとか!(爆)
いやぁ~~
こういうこと書くと怒られちゃうかもしれないけど
宝塚はまだしも
韓流やジャニーズと歌舞伎がひとくくりにされるとは・・・(苦笑)
でも、確かに歌舞伎は元々庶民の気楽な娯楽だったわけですし
観た人なら分かると思うけど
実は、頭をスッカラカンにして見てこそ楽しめるのが歌舞伎。
難しい決まり事があるようで、日本人のDNAを持っていれば理解は簡単。
だから
結末は?とか、ストーリーは?とか、なんで?とか難しいことを考えるような
いわゆる「頭のいい」人には向いてない娯楽なのかなあと思います。
あ、そういうこと書くと、また誤解をさせてしまうかもしれませんが(笑)
要は・・・宝塚も韓流もジャニーズも歌舞伎も
理屈でどうこう云いながら見るような娯楽じゃなくて
五感を開放しまくって
「すてき~」とか「きれい~」とか「かっこええー!」とかシンプルに感じちゃった者勝ち(笑)
という娯楽・・・なんでしょうね。
それにしても・・・中毒性ですかぁ・・・マイッタなあ(苦笑)
さて、先日、夏休みを挟んで久しぶりに開講された「歌舞伎講座」に行ってきました。
で、私も先日の記事で書きましたが、この秋、東京では、ものすごい歌舞伎ラッシュ。
先生も同じ事をおっしゃってましたが
これだけ、数カ月に渡っていろんなところで歌舞伎が演じられるのも珍しいんだとか。
まあ、たくさんの松竹社員(役者)に給料を払うためには必要なことですし
それに、やればやるだけ、お客がそれなりに入ってくれるからなんだそうで、
松竹をはじめ、歌舞伎関係者にとっては、有り難いご時世になったというわけで。
ただ・・・逆にいえば
勘三郎さんや三津五郎さん辺りの世代までは
歌舞伎といえば、歌舞伎座をはじめ、数少ない舞台でしか上演されなかったわけで
若い人たちが、舞台で大きな役につけるチャンスも少なかったので
「いつかは自分も」という枯渇感を持ち続けて切磋琢磨して力を付けていって
そして、やっと現代になって、大きな役を演じるようになれたというのに
今の若い役者さんたちは、
歌舞伎座とはいわなくても、新橋演舞場やら浅草やらいろんな舞台で
実力が伴わないのに(先生いわく・・・です・汗)
簡単に大きな役を演じるチャンスが与えられてチヤホヤされる・・・
こういう現在の歌舞伎界の実態に対して
実は、歌舞伎に詳しい方たちの間では
あと数十年もすると、「歌舞伎の技の空洞化」が危惧されているんだとか。。。
うーん・・・・
どうなんでしょうねぇ。
昔と今とは違うし、若い役者さんたちに経験を積ませるのもいいことではと思うし
ファンとしても、若い役者さんが頑張ってるところを観たいし・・・
でも・・・
ここ数カ月の東京での歌舞伎公演の多さは、異常というか、確かにやりすぎかなあとも。
第一、ファンとしても、お金が続かないですし
嬉しいのを通り越して、ちょっと困るなあとも思うんですよね。。。
例えば、赤字覚悟で「中村座」を立ち上げて、
江戸歌舞伎を継承していきたいと素直に思ってる勘三郎さんなんかは別として
乱発して単に「お金もうけ」に走っては
質のいい歌舞伎を継承することは難しくなって
かえって、ファンに飽きられてしまうこともあり得るかもしれませんよね。。。
決して、有り難がって出し惜しみをすることはないけれど
大事に大事に継承していって欲しいです・・・歌舞伎。
さて。
先日の記事で心配していたことが現実に!(大げさな・苦笑)
11月は顔見世月にあたるので、いい演目が出るだろうことは分かっておりましたが・・・
やはり仁左さま、出ますか・・・(泣)
ならば花形歌舞伎をあきらめるかと思ったのですが、
発表された演目を観たら・・・ががーん。なんと魅力的なラインナップだぁ、花形。(涙)
でも、どっちも1等席というのは、絶対にムリ。
となると、ビジュアル重視(笑)の花形を1等席にして、
顔見世は3等席かぁ?
でもなあ。。。仁左さまの演技、近くで観たいし。。
うーん、うーん!!!
松竹のアホ~~~(すんません・・・)
ちなみに、先生おすすめの歌舞伎は・・・
*9月の歌舞伎座は、昼も夜もおすすめだそうです。
吉右衛門さんというのは、現在の歌舞伎役者の中でも、
一番ぶれることのない演技力を持つ正当派の歌舞伎役者の一人なんだとか。
まあ、クセがないということは、逆に「つまらない」という人もいるかもしれないのですが
初心者に見せる役者さんとしては、お勧めなんだそうです。
ううう・・・行きたいけど、9月の歌舞伎座はあきらめます(涙)
*9月新橋演舞場は昼の海老蔵さんの実盛もなかなかだそうで。
私は夜に行きますが。
*10月歌舞伎座は、夜の演目がおすすめだそうで。
でも、「魚屋宗五郎」は菊五郎さんの得意演目だそうで、こちらも見応えあるそうです。
*中村座・・・・江戸の芝居小屋の雰囲気を楽しみたい人はどうぞ~~とのこと
*11月歌舞伎座・・・昼夜、どっちも役者、演目ともに豪華でおすすめだとか。
昼は仁左さまの「盟三五大切」は世話物なので、初心者にもおすすめ。
籐十郎さんの「吉田屋」は、かなりコッテリとした濃厚な演技が特徴。
夜はやはり仁左さまの「寺子屋」がおあすすめだとか。
先生いわく、「仁左衛門の松王丸は一見の価値あり」と。
どっちも見たいけど・・・でも、昼の部を予定。
*11月新橋・・・まさに「花形」なので、中身はともかく、美しいものを観たい人は新橋へ(笑)
(私が言ったんじゃなくて、先生が言ったのです・笑)
はい。ミーハーな私は行きますとも。
*中村座・・・法界坊・・・
オリジナルより、かなり時間的にも短縮されて、外国人向けに演出加工されたもの。
なので、好き、嫌いは分かれるかも。。。だそうで。
逆に歌舞伎への入り口としては、おすすめだそうで。
うーん。今回はやめておこう。。。
まあ、こんなわけだそうで。
ところで、先日の納涼歌舞伎でのことなんですが
ドブ席の一番花道側に座ったんですが
すぐ隣の60代ぐらいのお姉さんの荷物の量がすごかったので
花道横のスペースに置いてあげまして、
それがきっかけで、お昼も歌舞伎のお話を聞かせていただきながら、
一緒に楽しくお弁当をいただきました。
そうしたら、そのお姉様、幕間にデザートをおごってくださったんです♪
そして、帰るときは、「またお会いできるといいですね」と別れました。
なんか、こういう小さな出会いがとっても嬉しかった。
一人で歌舞伎を観ることが多い私ですが
私みたいな方って、結構多いんですよね。
だから、ちょっとしたきっかけで、ひとときのお友達になれたりするもんなんですよね。
そして、そういう空気が流れるのも歌舞伎の魅力。
私もいつか
誰かに、デザートをさりげなくおごれるような、歌舞伎オバサンになりたいなあ♪