2008年 06月 01日
悉皆屋さんへ再び |
以前、帯の丸洗いをしてもらった悉皆屋さんから5月29日にちなんだ
「呉服の日」サービス期間のお知らせが届きました。
で、ここぞとばかりに冬から春にかけて着た着物や長襦袢の丸洗いやら
先日着た訪問着の染み抜き(ステーキソースを派手に飛ばした)やらをお願いしに。
それから、紗袷の羽織の表地が伸びきってしまってるのが気になっていたので
それもお直ししてもらおうと、悉皆屋さんへ着物の山を持って行きました。
しかし・・・
私の古着の山を念入りに調べた店員のお兄さん、最後に冷たく、こう云いはなった のでした。
「訪問着以外の着物は、全部、洗い張りと仕立て直しが必要ですねー」
「(私)・・・」
どうやら袷の着物というのは、時間がたつと、だんだんとわずかに縮むもので
表地の裾からと胴裏地が5ミリ以上出たらアウト。つまり仕立て直しなんだそうで。
でも、洗い張りと仕立て直しで1枚、軽く3万円は超えるんですよ。
今回は着物3枚で10万円近い!新品の着物を1枚は誂えられますわ!
それで私、頑固にも
「今回は丸洗いだけで結構です」
と言い続けました。
で、頑固な私に不機嫌になってしまったのか、お兄さん、ちょっとイジワルに。
「(兄さん)それにしても、衣装もちでいらっしゃいますねぇ」
「(私)・・・訪問着以外は古着屋で安く買ったので・・・」
「(兄さん)なるほど。確かにサイズがバラバラですねぇ。着付け、大変でしょう?」
「(私)はあ。まあ。でも、それほどでも」
「(兄さん)この紬だけでも、体に合わせて仕立て直したらいかがですか」
「(私)うーん。今回はこのままでいいです」
確かにお兄さんのアドバイスはごもっともなんですよね。
自分のからだに合った着物ほど着やすく、着崩れしない。
でも、今回、私が持って行った着物は、どれも私から見れば許される範囲なんです。
専門家から見れば許されなくても
まだまだ気軽に着物を楽しみたい自分からすれば
細かいことを言われても、気分が萎えるだけ。実際問題、そんな金もないしね(苦笑)
ちょっと哀しくなってきた私。
早々に切り上げたくなってきたので、最後に紗袷の羽織の仕立て直しを依頼しようと
羽織を見せると、お兄さん、その羽織をしばらく念入りに観察して
「これは仕立て直しに3万以上かかりそうですねぇ。
で、私の意見なんですが・・・紗袷はどうしても表の薄い生地が伸びやすいし
紗袷の季節も短いですし、いっそ、裏生地を取ってしまって、ただの紗の羽織にしたらいかがですか。それなら長い期間着られますし、1万5千円ほどで仕立てられますよ」
と。
ええっー・・・・ってことは、裏生地に描かれた蝶々がいなくなっちゃうってことじゃん!
表の紗には黒い花が刺繍されてますが、蝶々がいてこその黒い花なので
蝶々がいなくなったら、ものすっごく間の抜けた柄になってしまう・・・
うーん、うーん・・・・
で、
「考えます」
と言って、さっさと引き返してきたのでした。。。
なんか、すっごい敗北感を感じた私(苦笑)・・・
いえ、呉服屋のお兄さんにいじめられたことじゃないんです・・・
なんというか・・・
簡単に古着に手を出して楽しんでいたわけですが
着物というのは、着ればそれで終わりじゃないってことを
今回、すごーく身に染みて感じてしまったんです。
よその誰かが着ていたものを私が手にしたとたん
その着物を責任を持って、お金や手間をかけて最後まで面倒を見なくちゃいけない。
大袈裟な考えかもしれないけど
お兄さんの言葉の端々から気付かされたというか。。。
もちろん、自分で仕立てや仕立て直しができる人は
そんなことを気にする必要がなく、どんどん古着を楽しむことができるわけですが
私のように、何もできない人は、お金を出してお願いするしかない。
でもそれなら、最初から自分の好きな反物をみつけて
自分のからだにあわせてつくった着物のほうが
同じお金を出すとしても納得がいくかなと。
まあ、人それぞれ着物の楽しみ方もいろいろでしょうし
たかが古着、と思われる方もいらっしゃるでしょうが
私はどうしても難しく考えてしまうらしい。。
うーん・・・
気軽に楽しんでいた古着の衝動買い・・・
本気で自制しなければ。。。。
「呉服の日」サービス期間のお知らせが届きました。
で、ここぞとばかりに冬から春にかけて着た着物や長襦袢の丸洗いやら
先日着た訪問着の染み抜き(ステーキソースを派手に飛ばした)やらをお願いしに。
それから、紗袷の羽織の表地が伸びきってしまってるのが気になっていたので
それもお直ししてもらおうと、悉皆屋さんへ着物の山を持って行きました。
しかし・・・
私の古着の山を念入りに調べた店員のお兄さん、最後に冷たく、こう云いはなった のでした。
「訪問着以外の着物は、全部、洗い張りと仕立て直しが必要ですねー」
「(私)・・・」
どうやら袷の着物というのは、時間がたつと、だんだんとわずかに縮むもので
表地の裾からと胴裏地が5ミリ以上出たらアウト。つまり仕立て直しなんだそうで。
でも、洗い張りと仕立て直しで1枚、軽く3万円は超えるんですよ。
今回は着物3枚で10万円近い!新品の着物を1枚は誂えられますわ!
それで私、頑固にも
「今回は丸洗いだけで結構です」
と言い続けました。
で、頑固な私に不機嫌になってしまったのか、お兄さん、ちょっとイジワルに。
「(兄さん)それにしても、衣装もちでいらっしゃいますねぇ」
「(私)・・・訪問着以外は古着屋で安く買ったので・・・」
「(兄さん)なるほど。確かにサイズがバラバラですねぇ。着付け、大変でしょう?」
「(私)はあ。まあ。でも、それほどでも」
「(兄さん)この紬だけでも、体に合わせて仕立て直したらいかがですか」
「(私)うーん。今回はこのままでいいです」
確かにお兄さんのアドバイスはごもっともなんですよね。
自分のからだに合った着物ほど着やすく、着崩れしない。
でも、今回、私が持って行った着物は、どれも私から見れば許される範囲なんです。
専門家から見れば許されなくても
まだまだ気軽に着物を楽しみたい自分からすれば
細かいことを言われても、気分が萎えるだけ。実際問題、そんな金もないしね(苦笑)
ちょっと哀しくなってきた私。
早々に切り上げたくなってきたので、最後に紗袷の羽織の仕立て直しを依頼しようと
羽織を見せると、お兄さん、その羽織をしばらく念入りに観察して
「これは仕立て直しに3万以上かかりそうですねぇ。
で、私の意見なんですが・・・紗袷はどうしても表の薄い生地が伸びやすいし
紗袷の季節も短いですし、いっそ、裏生地を取ってしまって、ただの紗の羽織にしたらいかがですか。それなら長い期間着られますし、1万5千円ほどで仕立てられますよ」
と。
ええっー・・・・ってことは、裏生地に描かれた蝶々がいなくなっちゃうってことじゃん!
表の紗には黒い花が刺繍されてますが、蝶々がいてこその黒い花なので
蝶々がいなくなったら、ものすっごく間の抜けた柄になってしまう・・・
うーん、うーん・・・・
で、
「考えます」
と言って、さっさと引き返してきたのでした。。。
なんか、すっごい敗北感を感じた私(苦笑)・・・
いえ、呉服屋のお兄さんにいじめられたことじゃないんです・・・
なんというか・・・
簡単に古着に手を出して楽しんでいたわけですが
着物というのは、着ればそれで終わりじゃないってことを
今回、すごーく身に染みて感じてしまったんです。
よその誰かが着ていたものを私が手にしたとたん
その着物を責任を持って、お金や手間をかけて最後まで面倒を見なくちゃいけない。
大袈裟な考えかもしれないけど
お兄さんの言葉の端々から気付かされたというか。。。
もちろん、自分で仕立てや仕立て直しができる人は
そんなことを気にする必要がなく、どんどん古着を楽しむことができるわけですが
私のように、何もできない人は、お金を出してお願いするしかない。
でもそれなら、最初から自分の好きな反物をみつけて
自分のからだにあわせてつくった着物のほうが
同じお金を出すとしても納得がいくかなと。
まあ、人それぞれ着物の楽しみ方もいろいろでしょうし
たかが古着、と思われる方もいらっしゃるでしょうが
私はどうしても難しく考えてしまうらしい。。
うーん・・・
気軽に楽しんでいた古着の衝動買い・・・
本気で自制しなければ。。。。
by nekodeko_51
| 2008-06-01 00:53
| 着物に恋して