2007年 02月 21日
国立新美術館に行ってきました |
六本木に開館したばかりの国立新美術館に行ってきました。
黒川紀章氏設計による建物がまず目を引きますが
内部の充実ぶりもすばらしいです。
企画展はもちろんですが、
自分が楽しみしていたのは、自由に座れる北欧の名作椅子の数々と、
世界中の美術書や写真集が閲覧できるというアートライブラリー。
千代田線乃木坂駅6番出口から直結している裏側から入ってまず目に入ったのが
ハンス・ウェグナー氏の「イージー・チェア」。
ガラス越しに外に向かってズラッと並んでいます。
ここで本を読みながら、1日ぼーっとする・・・なんて贅沢なことも、そのうちしてみたいものです。
ハンス・ウェグナー氏の椅子は、そのほかにも「スリーレッグスシェルチェア」や「Yチェア」。
それからアルネ・ヤコブセン氏の「セブンチェア」やポール・ケアホルム氏の「PK80」など、
レストランやカフェ内、アートライブラリーをはじめ、館内全体に彼らのデザインした椅子が点在しており、インテリア好きにはたまりまセン。
カフェは3カ所にレストランが一カ所。
3階の三つ星レストラン「ブラッセリー ポール・ボギューズ ミュゼ」のランチはフルコースで1,800円!
しかし、笑っちゃうほどの長蛇の列に、さっさと退散。
それで、2階のカフェ「サロン・ド・テ・ロンド」(今はヴォーグ誌とのコラボカフェを実施中)に入り、オープンサンドなどを食べました。値段はそれなりで味はまあ普通(笑)。
でも、サービスは良かったです。
もっと気取らない雰囲気でお腹いっぱい食べたいなら、地下の「カフェテリア カレ」がよさそうです。
1階から3階まで、建物全体が吹き抜けでガラス張りなので、とても開放感がありますが
天気が良くて真っ昼間だということもあり、カフェに座っていると日差しが結構キツイ。
真冬はポカポカでいいけど、真夏はどうするのかなあ・・・と思っていたら
なんと、真夏は日差しが当らない計算になっているそうで。へえ~。
最初にこの美術館をテレビで観たときは、ガラスと打ちっ放しの円錐形が冷たいイメージだったのですが、名作椅子の木や、ところどころに貼られている木の壁がぬくもりを感じさせて、とても調和がとれたリラックスできる空間になっていると思います。
それから、アートライブラリーは本当にウレシかったですねぇ。。。
貸し出しはできませんが、竹を使った静かな庭を観ながら
座り心地のいい名作椅子に座って、好きな画集や写真集やアート雑誌をゆっくりと閲覧することができます。
ここはまた、ゆっくりと来たい場所です。
さて、要の企画展は「異邦人たちのパリ 1900ー2005」
ピカソやシャガール、モディリアーニや藤田嗣治ら、パリに暮らした近現代美術の芸術家たちの作品を堪能してまいりました。
それにしても、20世紀におこった「戦争」の数々は、芸術の世界にも大きく関わっていることは頭で分かってはいても、
実際に本物の画を目の前にすると、心に迫り来るものを感じずにはいられませんでした。
例えば、シャガールの有名な「新郎新婦」。
幸せの絶頂にいた本人の、愛情に満ち足りた感情がほとばしっていて、本当に圧倒されますが、その隣に並ぶ「戦争」の色遣いの何と毒々しいこと。
2つの画の間、シャガールの身に起きたことを考えると心が張り裂けそうになります。
また、藤田嗣治は父が陸軍軍医総監であり、兄も軍人。そして、兄の妻の父はあの陸軍大将児玉源太郎(!)。
その関係もあり、戦争中は日本軍の下で戦争記録画を描き、戦後は戦犯の容疑もかけられました。
でも、猫や裸婦など、自由なフランス時代に画いた作品を観ると、
こんなに繊細で愛情さえ感じられるタッチの画家が戦争画を描かなければいけなかったことに、本当に哀しい思いがします。
企画展は本当にすばらしく、1時間半心ゆくまで楽しみました~
でも、平日とはいえかなりの混雑状態。
その上、はとバスツアーなどで、団体さんがドドーンと来たので、最後のほうは逃げるように出てきてしまいました。
次は絶対に開館直後に行って、静かにゆっくりと見たいと思いましたデス。
国民からガッポリ取った税金で建てた美術館。
とりあえず、国民の血と汗と涙の結晶に見合ったすばらしいものになっているということは言えます。(笑)オススメの東京観光スポットです。
ところで黒川紀章氏が都知事選に立候補されるとのこと。
現知事とも知り合いだし、東京のハコモノにも数多くかかわってきた人が
「東京オリンピック誘致反対」を掲げるとは、いったい何があったんでしょうねえ。
こんなすばらしい美術館に行った直後に言うのも何ですが
東京にはもういいかげん、立派なハコモノもオリンピックもいらないと、私は思っています。
緑地や公園を増やして、河川や既存の道路の整備に力を注いでいってほしいとも。
だから、黒川氏が知事としてどうとか、なるかどうかは別として
世界的な建築家自ら、そういうことを提唱するのはいいことだと思います。
黒川紀章氏設計による建物がまず目を引きますが
内部の充実ぶりもすばらしいです。
企画展はもちろんですが、
自分が楽しみしていたのは、自由に座れる北欧の名作椅子の数々と、
世界中の美術書や写真集が閲覧できるというアートライブラリー。
千代田線乃木坂駅6番出口から直結している裏側から入ってまず目に入ったのが
ハンス・ウェグナー氏の「イージー・チェア」。
ガラス越しに外に向かってズラッと並んでいます。
ここで本を読みながら、1日ぼーっとする・・・なんて贅沢なことも、そのうちしてみたいものです。
ハンス・ウェグナー氏の椅子は、そのほかにも「スリーレッグスシェルチェア」や「Yチェア」。
それからアルネ・ヤコブセン氏の「セブンチェア」やポール・ケアホルム氏の「PK80」など、
レストランやカフェ内、アートライブラリーをはじめ、館内全体に彼らのデザインした椅子が点在しており、インテリア好きにはたまりまセン。
カフェは3カ所にレストランが一カ所。
3階の三つ星レストラン「ブラッセリー ポール・ボギューズ ミュゼ」のランチはフルコースで1,800円!
しかし、笑っちゃうほどの長蛇の列に、さっさと退散。
それで、2階のカフェ「サロン・ド・テ・ロンド」(今はヴォーグ誌とのコラボカフェを実施中)に入り、オープンサンドなどを食べました。値段はそれなりで味はまあ普通(笑)。
でも、サービスは良かったです。
もっと気取らない雰囲気でお腹いっぱい食べたいなら、地下の「カフェテリア カレ」がよさそうです。
1階から3階まで、建物全体が吹き抜けでガラス張りなので、とても開放感がありますが
天気が良くて真っ昼間だということもあり、カフェに座っていると日差しが結構キツイ。
真冬はポカポカでいいけど、真夏はどうするのかなあ・・・と思っていたら
なんと、真夏は日差しが当らない計算になっているそうで。へえ~。
最初にこの美術館をテレビで観たときは、ガラスと打ちっ放しの円錐形が冷たいイメージだったのですが、名作椅子の木や、ところどころに貼られている木の壁がぬくもりを感じさせて、とても調和がとれたリラックスできる空間になっていると思います。
それから、アートライブラリーは本当にウレシかったですねぇ。。。
貸し出しはできませんが、竹を使った静かな庭を観ながら
座り心地のいい名作椅子に座って、好きな画集や写真集やアート雑誌をゆっくりと閲覧することができます。
ここはまた、ゆっくりと来たい場所です。
さて、要の企画展は「異邦人たちのパリ 1900ー2005」
ピカソやシャガール、モディリアーニや藤田嗣治ら、パリに暮らした近現代美術の芸術家たちの作品を堪能してまいりました。
それにしても、20世紀におこった「戦争」の数々は、芸術の世界にも大きく関わっていることは頭で分かってはいても、
実際に本物の画を目の前にすると、心に迫り来るものを感じずにはいられませんでした。
例えば、シャガールの有名な「新郎新婦」。
幸せの絶頂にいた本人の、愛情に満ち足りた感情がほとばしっていて、本当に圧倒されますが、その隣に並ぶ「戦争」の色遣いの何と毒々しいこと。
2つの画の間、シャガールの身に起きたことを考えると心が張り裂けそうになります。
また、藤田嗣治は父が陸軍軍医総監であり、兄も軍人。そして、兄の妻の父はあの陸軍大将児玉源太郎(!)。
その関係もあり、戦争中は日本軍の下で戦争記録画を描き、戦後は戦犯の容疑もかけられました。
でも、猫や裸婦など、自由なフランス時代に画いた作品を観ると、
こんなに繊細で愛情さえ感じられるタッチの画家が戦争画を描かなければいけなかったことに、本当に哀しい思いがします。
企画展は本当にすばらしく、1時間半心ゆくまで楽しみました~
でも、平日とはいえかなりの混雑状態。
その上、はとバスツアーなどで、団体さんがドドーンと来たので、最後のほうは逃げるように出てきてしまいました。
次は絶対に開館直後に行って、静かにゆっくりと見たいと思いましたデス。
国民からガッポリ取った税金で建てた美術館。
とりあえず、国民の血と汗と涙の結晶に見合ったすばらしいものになっているということは言えます。(笑)オススメの東京観光スポットです。
ところで黒川紀章氏が都知事選に立候補されるとのこと。
現知事とも知り合いだし、東京のハコモノにも数多くかかわってきた人が
「東京オリンピック誘致反対」を掲げるとは、いったい何があったんでしょうねえ。
こんなすばらしい美術館に行った直後に言うのも何ですが
東京にはもういいかげん、立派なハコモノもオリンピックもいらないと、私は思っています。
緑地や公園を増やして、河川や既存の道路の整備に力を注いでいってほしいとも。
だから、黒川氏が知事としてどうとか、なるかどうかは別として
世界的な建築家自ら、そういうことを提唱するのはいいことだと思います。
by nekodeko_51
| 2007-02-21 23:27
| 音楽&海外アート