2006年 12月 01日
映画レビュー:007カジノ・ロワイヤル |
新ボンド役、ダニエル・グレイグ・・・もうサイッコーにかっこいいです。
彼は「ミュンヘン」(レビューはこちら)で、主役のテロリスト仲間の1人をとても印象的に演じていて、非常に気になる俳優さんでした。
たまたま今朝の「とくダネ!」のゲストでご本人が登場。
おすぎさんも小倉さんも本作品をべた褒めしてて
いてもたってもいられなくなって、映画の日で1000円だし。
ということで初日に観てしまいました。
今回の「カジノ・ロワイヤル」「は、元海軍特殊部隊出身のボンドがMI6に所属して、
諜報員としての最初のミッションを遂行するという話。
つまり、007ジェームズ・ボンドができ上がるストーリー。
アストンマーチン初登場。(あっという間に破壊するけど・笑)
なぜ、女性と恋におちて一夜を共にしながら、愛情に発展しないのか。
一般的に知られているジェームズ・ボンドのルーツが紐解かれていきます。
ドジをふんで騙されたり、死にそうになったり(笑)、心身ともに傷付きながらも
一人前のスパイに成長していく、ちょっと青臭いながらも人間味あふれるボンドを、
セクシーにワイルドに、そしてちょっぴり哀愁も漂わせながらも
ダニエル・グレイグがとても魅力的に演じています。
原作者イアン・フラミングが「007」シリーズの第1作目として書いた本作品は
007ファンがずっと待ちこがれていた待望の作品だということです。
ところが
前作までのハンサムでスマートで知的な雰囲気のボンド役を演じていたピアーズ・ブロスナンが降ろされて、
正反対の雰囲気の、マッチョでブロンドで悪役顔のダニエル・グレイグが今回のボンド役に決定したとたん、海外のボンドファンが独自サイトを立ち上げて、次回作をボイコットするよう、呼びかけるまでに論議を呼んだそうです。
でも、この映画を観れば
なぜ若きボンド役が、ピアーズ・ブロスナンでなくてダニエル・グレイグになったかの
意味がはっきりと分かるような気がします。
見所はいっぱいありますが
まず冒頭の派手なアクションシーン。
スタントマンなどの吹き替えは一切なし。
ダニエル・グレイグが、撮影中に前歯を折ってしまったという曰く付きのシーンなのですが、
無謀で大胆で向こう見ずな、荒くれ者風というか暴れ馬なルーキースパイを演じていて、
アクションのハラハラ感とともに、ちょっとバカバカしいアクションセットに思わず大爆笑。
それから、美しい財政監視役のヴェスパー(エヴァ・グリーン)とのロマンチックなシーン。
今まで、女性との絡みは全て単なるお約束というボンドシリーズの中にあって、
唯一、ボンドの純粋な感情のせつなさが現れるところ。
今回は初めて、不覚にも私、涙が出そうになってしまいました・・・
それから、カジノでの息をのむようなスリリングな、国家予算を賭けたポーカーシーン。
ここ、ポーカーに詳しい人なら、めちゃくちゃ楽しいシーンだったでしょうに、
私、ポーカーも賭け事も全然ルール知りませんので、面白さが半減だったのが残念といえば残念。ボンド仕様のドライ・マティーニの中味がすごい。
あと、拷問シーン。女性の私にはどんな痛みなのかは不明。。。
おそらく、男性の方は脂汗をかきながら観ると思われるところです。
ところで、ハリウッド作品というと、例えば、同じスパイもので云えば「MI:3」。
ゴージャスでハイテクでスピーディな展開で面白かったけど・・・
「ただそれだけ」としか私には思えませんでした。
トム・クルーズはまるでサイボーグのようだし、
第1作目にはあったはずの、「スパイ」ものの基本の魅力が欠落していたような。
最近のハリウッドのネタ枯渇気味の一端を見てしまったような作品でした。
でも、イギリス映画である「カジノ・ロワイヤル」には
「スパイ」という、どこか逸脱した世界をスタイリッシュで洒落っ気たっぷりに描き、
キャラクターの魅力や、「スパイもの」のトラディッショナルな醍醐味がしっかりと備わっていて、
それがオープニング(トランプを絡めたサイケな映像と音楽がめちゃくちゃカッコイイ!)からエンディングまで一貫してこだわっていて、本当に楽しませてくれました。
「ブラボ!イギリス映画!」という気持ちです(笑)
ちなみに、次回作もダニエル・グレイグの続投が決定したとのこと。
ファーストミッションで、スパイとしての大きな教訓を得たボンドが
次回はどう成長するのか楽しみです。
それにしても、
気が付いたら、私、基本的に悪役顔の俳優って好きなんですよね。。。
エド・ハリス。ウィレム・デフォー。ケビン・スペイシー。ゲイリー・オールドマン・・・・
そして、今回のダニエル・グレイグ・・・
いつかは、魅力的な悪役を演じてほしい
そんな楽しみな俳優です。
******************
後日談・・・
クリスマスに、出不精の旦那を連れてもう1回観に行ってきました。
この映画だったら、旦那も楽しめるかなあと思って。
で、結果としては、映画をめったに誉めない旦那が見事に楽しんでました!
カジノのカードゲームに詳しい旦那ですが
ボンドが最後にストレートフラッシュを出す場面、
音にならない拍手をしてました(笑)。あそこであれは想像つかないそうです。
彼は「ミュンヘン」(レビューはこちら)で、主役のテロリスト仲間の1人をとても印象的に演じていて、非常に気になる俳優さんでした。
たまたま今朝の「とくダネ!」のゲストでご本人が登場。
おすぎさんも小倉さんも本作品をべた褒めしてて
いてもたってもいられなくなって、映画の日で1000円だし。
ということで初日に観てしまいました。
今回の「カジノ・ロワイヤル」「は、元海軍特殊部隊出身のボンドがMI6に所属して、
諜報員としての最初のミッションを遂行するという話。
つまり、007ジェームズ・ボンドができ上がるストーリー。
アストンマーチン初登場。(あっという間に破壊するけど・笑)
なぜ、女性と恋におちて一夜を共にしながら、愛情に発展しないのか。
一般的に知られているジェームズ・ボンドのルーツが紐解かれていきます。
ドジをふんで騙されたり、死にそうになったり(笑)、心身ともに傷付きながらも
一人前のスパイに成長していく、ちょっと青臭いながらも人間味あふれるボンドを、
セクシーにワイルドに、そしてちょっぴり哀愁も漂わせながらも
ダニエル・グレイグがとても魅力的に演じています。
原作者イアン・フラミングが「007」シリーズの第1作目として書いた本作品は
007ファンがずっと待ちこがれていた待望の作品だということです。
ところが
前作までのハンサムでスマートで知的な雰囲気のボンド役を演じていたピアーズ・ブロスナンが降ろされて、
正反対の雰囲気の、マッチョでブロンドで悪役顔のダニエル・グレイグが今回のボンド役に決定したとたん、海外のボンドファンが独自サイトを立ち上げて、次回作をボイコットするよう、呼びかけるまでに論議を呼んだそうです。
でも、この映画を観れば
なぜ若きボンド役が、ピアーズ・ブロスナンでなくてダニエル・グレイグになったかの
意味がはっきりと分かるような気がします。
見所はいっぱいありますが
まず冒頭の派手なアクションシーン。
スタントマンなどの吹き替えは一切なし。
ダニエル・グレイグが、撮影中に前歯を折ってしまったという曰く付きのシーンなのですが、
無謀で大胆で向こう見ずな、荒くれ者風というか暴れ馬なルーキースパイを演じていて、
アクションのハラハラ感とともに、ちょっとバカバカしいアクションセットに思わず大爆笑。
それから、美しい財政監視役のヴェスパー(エヴァ・グリーン)とのロマンチックなシーン。
今まで、女性との絡みは全て単なるお約束というボンドシリーズの中にあって、
唯一、ボンドの純粋な感情のせつなさが現れるところ。
今回は初めて、不覚にも私、涙が出そうになってしまいました・・・
それから、カジノでの息をのむようなスリリングな、国家予算を賭けたポーカーシーン。
ここ、ポーカーに詳しい人なら、めちゃくちゃ楽しいシーンだったでしょうに、
私、ポーカーも賭け事も全然ルール知りませんので、面白さが半減だったのが残念といえば残念。ボンド仕様のドライ・マティーニの中味がすごい。
あと、拷問シーン。女性の私にはどんな痛みなのかは不明。。。
おそらく、男性の方は脂汗をかきながら観ると思われるところです。
ところで、ハリウッド作品というと、例えば、同じスパイもので云えば「MI:3」。
ゴージャスでハイテクでスピーディな展開で面白かったけど・・・
「ただそれだけ」としか私には思えませんでした。
トム・クルーズはまるでサイボーグのようだし、
第1作目にはあったはずの、「スパイ」ものの基本の魅力が欠落していたような。
最近のハリウッドのネタ枯渇気味の一端を見てしまったような作品でした。
でも、イギリス映画である「カジノ・ロワイヤル」には
「スパイ」という、どこか逸脱した世界をスタイリッシュで洒落っ気たっぷりに描き、
キャラクターの魅力や、「スパイもの」のトラディッショナルな醍醐味がしっかりと備わっていて、
それがオープニング(トランプを絡めたサイケな映像と音楽がめちゃくちゃカッコイイ!)からエンディングまで一貫してこだわっていて、本当に楽しませてくれました。
「ブラボ!イギリス映画!」という気持ちです(笑)
ちなみに、次回作もダニエル・グレイグの続投が決定したとのこと。
ファーストミッションで、スパイとしての大きな教訓を得たボンドが
次回はどう成長するのか楽しみです。
それにしても、
気が付いたら、私、基本的に悪役顔の俳優って好きなんですよね。。。
エド・ハリス。ウィレム・デフォー。ケビン・スペイシー。ゲイリー・オールドマン・・・・
そして、今回のダニエル・グレイグ・・・
いつかは、魅力的な悪役を演じてほしい
そんな楽しみな俳優です。
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後日談・・・
クリスマスに、出不精の旦那を連れてもう1回観に行ってきました。
この映画だったら、旦那も楽しめるかなあと思って。
で、結果としては、映画をめったに誉めない旦那が見事に楽しんでました!
カジノのカードゲームに詳しい旦那ですが
ボンドが最後にストレートフラッシュを出す場面、
音にならない拍手をしてました(笑)。あそこであれは想像つかないそうです。
by nekodeko_51
| 2006-12-01 21:06
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